当院の特徴について☆デジタル矯正③☆
- 2024年5月29日
- ブログ
矯正治療で気を付けるべきことの一つとして、歯根の位置があります。歯は普段見えているところを歯冠と言い、歯茎の中つまりは歯槽骨に埋まっている歯の根っこを歯根と言います。
見た目で気になる歯冠だけでなく歯根まできちっと並べることは歯を長期的な面でみると実は大切なことです。
歯列矯正後、歯並びが一見良く見えていても、再治療希望で来院した患者さんのレントゲンをみると、ものすごく傾いていたりすることがあります。歯冠から伝わった噛む力を、歯根でどっしりと受け止め隣接する歯に調和のとれた力で分散するのですが、極端に言えば斜め45°に傾いた歯根では支えきれず、どんどん歯が傾いて隣接する歯が動くレベルで力を伝えてしまったりすることがあります。
ただ、歯根まで意識して並べることは意外と難しいことで、歯冠の形からある程度は歯根の位置を予想できるのですが、歯がすり減ることで見かけの位置と違ったり、歯根が湾曲していたり、また、湾曲しすぎて正しく並べると歯根同士がぶつかってしまうこともあるので、100%とまでは厳しいのが現状です。
当院では歯根の位置も並べるためにRAY Faceというフェイススキャナーの機能で、口腔内スキャンデータとCTと3つデータをマッチングすると、歯根までの模型を作ることができます。2Dの画面で3DのCTの画像を見てイメージするよりも再現した模型を実際に見たり触った方がより確実になります。
また、当院では歯根も確認しながらセットアップ(矯正治療後イメージ)するため、より充実した治療ゴールを目指して治療に取り組んでいます。
ブラケットを付ける位置は治療結果に直結するため、歯根つきの模型を作り、ブラケットを付ける位置決めをする準備をしてから、ブラケットを歯に付けています。